合同コンは「はじめまして」の舞台だった|INKIGAYO LIVE in TOKYOで、ALD1サンウォンとLEOに感じた覚悟|推し活と、キャリアの話 #08

暗い客席に広がる小さな光の粒と、その上に浮かぶ横長の光の面。「合同コンは「はじめまして」の舞台だった」の文字。 暮らし・推し活

9月、初めてK-POPの合同コンサートに行った。

SBSの音楽番組『人気歌謡』のライブイベント、「INKIGAYO LIVE in TOKYO」。会場は埼玉のベルーナドームで、9月22日と23日の2日間。いつものK-POP仲間と、両日とも参加した。

ペンライトは2本。HANAと、ALD1(アルディワン)。

ALD1を生で見るのは、これが初めてだった。


1日目、私は「はじめましての観客」だった

正直に言うと、1日目にはお目当てがなかった。

それなのに、何度もつかまれた。

=LOVEには、そのプロらしさに感動した。歌がうまくて、生歌にびっくりした。野口衣織さんの姿からは、この舞台に立つ覚悟のようなものが伝わってきた。

TXTのヨンジュンは、ひとりでステージに立って、最後までやり切っていた。そのアーティストとしての姿に、やっぱりかっこいいと思ってしまった。

RIIZEのウォンビンには、気づけば目がいっていた。

あとから振り返ると、3人から感じたのは同じものだった気がする。目の前にいる、自分たちを初めて見るかもしれない観客を、この場でつかもうとする覚悟。

つかまれていたのは、私のほうだった。


合同コンの歓声は、単独コンとは種類がちがう

単独コンサートなら、客席にいるのはほとんどがそのアーティストのファンだ。

合同コンは違う。自分たちを初めて見る人が、たくさんいる。だから、歓声の種類も違う。

その場で自分たちを印象に残して、ファンになってもらう。新しいファンをつかみにいく。合同コンの舞台には、そういう意識があるように感じた。

初めての合同コンで、私はそれを客席の側で味わった。


2日目、ALD1を迎えた歓声

2日目は、お目当ての日。

HANAは、やっぱり最高だった。HANAもALD1も、画面越しに見ていたときとはレベルが違った。

ALD1の出番は前半で、披露したのは2曲。『Born Dire』と『Raw Flame』。

ALD1への歓声は、びっくりするほどだった。日本に、こんなにファンがいたんだ。

メンバーは、とても嬉しそうな顔をしていた。


モニターに映るたびに

アリーナ席だったけれど、ステージの近くにいたわけではない。表情を見ていたのは、ほとんど会場のモニター越しだ。

それでも、サンウォンがモニターに映るたびに、表情と表現の豊かさに、舞台への覚悟を感じた。

いちばん覚えているのは、『Born Dire』のとき。両手で口角をぐっと引っかくようなしぐさで、ビーストになりきった顔をしていた。

ボーイズ2プラネットのころから見てきたけれど、初めて見る顔だった。

なのに、MCになると息がめちゃめちゃ切れていて、話している途中で笑ってしまっていた。

ビーストになりきった顔と、息を切らして笑ってしまう顔。

私が「覚悟」と感じたのは、たぶんこの両方だった。

リーダーのLEOは、声だった。

ダンスブレイクが終わって、3人が飛び出してくるところで、「叫べー!」と客席をあおっていた。その声のテンションが、めちゃめちゃ上がっていた。作った声じゃない。心から出ている声だった。

MCに入るとき、客席のALLYZ(ALD1のファンの呼び名)の多さを目の当たりにして、嬉しそうに、興奮した顔をしていた。

あの顔が、忘れられない。


チームごと、上へ

サンウォンとLEOから感じたのは、自分たちが引っ張って、このチームを上へ連れていこうとする意識だった。

思えば、サンウォンはボーイズ2プラネットを1位で終えた人で、LEOはグループのリーダーだ。

1日目の先輩たちにも、覚悟は感じた。でもサンウォンとLEOからは、それに加えて、自分だけでなく「チームごと」覚えてもらおうとする姿が見えた。

私がこの二人に惹かれるのは、たぶんそこだ。


見届けてきた側として

ボーイズ2プラネットは、毎週見ていた。ファイナルも、リアルタイムで見た。2025年9月25日、サンウォンが1位になり、ALD1のメンバーが決まった回だ。

この夏、私はサンウォンのことを「グループを率いていく覚悟が見える」と話していた。それは、画面越しの印象だった。

9月のベルーナドームで、私はモニター越しに、同じものを見た。それも、自分たちを初めて見る人がたくさんいる場所で。

ファイナルから、もうすぐ1年というころだった。


はじめましての相手の前に立つ、ということ

就活生のキャリア教育に、10年ほどかかわってきた。

面接も、はじめましての舞台だ。面接官は、その人を初めて見る。持ち時間は限られている。ALD1にとっての、2曲のように。

学生さんには、よくこう伝えていた。面接は、うまく話す場ではない。自分を伝える場だ、と。

自己紹介で「〇〇大学〇〇学部3年の〇〇です」と、流れ作業のようにすらすら言う人は多い。自分の名前なのに。

そういうとき、私は聞いていた。

「それ、覚えてもらうために言ってる?」

いまの社会人の方のキャリア支援でも、同じことを思う。

LEOの「叫べー!」は、流れ作業の声ではなかった。サンウォンがMCで息を切らして、話の途中で笑ってしまったのも、うまく話すことより、目の前の人に届けることのほうを向いていたから。私には、そう見えた。

はじめましての相手の前で、覚えてもらうために立つ。あの日モニター越しに見た覚悟は、たぶん、そういうものだった。


おわりに

合同コンは、「はじめまして」の舞台だった。

1日目の私は、つかまれる側にいた。2日目は、推しが誰かをつかみにいくところを見ていた。

それにしても、あのファンの数。これは追いかけるのも大変だな、と思った。

単独コンサートが楽しみだ。そのときの歓声は、どんな種類になるんだろう。

いい曲が出るといいな。

6月、&TEAMのVRコンサートの記事の最後に、「次は私の推しで、こんな体験をしてみたい」と書いた。9月、VRではなく本物のドームで、初めてALD1に会えた。


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